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2005/5/16公開、「CURURUメイキングストーリー」について


NAVERブログ内、「わくわく引っ越し大作戦」ページ内にて、「CURURUメイキングストーリー」が公開されました。
あらかじめ準備されたコンテンツの中でも、異彩を放って見えたこのコンテンツ。
これを使って、NAVERは何をしようというのだろう、と思っていましたが、
コンテンツが発表され、その内容には、一被害者として、
また、二ヶ月という短い期間ではありますが、NAVERというサービスを見つめてきて、呆れと怒りを感じました。

このコンテンツは、要するに、「どうしてCURURUにならなければならなかったか」を、「よりよいサービスを作るため」と宣伝し、
利用者に、「今のままではいけないのはどうしてか。」という真の目的を、隠蔽するためではなかったかと考えます。

コンテンツ冒頭で、「著作権侵害のクレームはこりごり」と、クレームが大量にあり、問題となっていることを提示しながらも、
結局、「NAVERの何が原因で、そのような事態になったか」は、述べられていません。
「匿名性が高いから」→「では匿名性を下げよう」→「実際の名前や出身を公開させよう」
→「しかしそれでは抵抗がある人があるから元のままで、公開したい人はどうぞ」
と、CURURUの企画は進んでいますが、これでは、何も変わっていません。
結局、具体的な予防策は採られていません。
唯一提示された「匿名性の低下」についても、「したいひとはどうぞ」と、結局は、任意となっています。
任意であれば、現在でも、本名をIDとして利用したり、学校名を記事に書いているユーザーは大勢居ます。
それでは全く変化はありません。

以下、具体的に、ページの内容について述べていきたいと思います。






1コンテンツ内での、担当者の姿勢

まずページを開いて呆気にとられたのが、担当者とされる人間の、格好の異様さでした。
この格好からは、真面目に、現在自社サービスで起きている問題について討議している、という風には見えません。
(勿論この格好で会議を実際やっていたわけではないでしょうが。…やっていたのですか?)
私達のように、憤りをもってNAVERブログサービスを見つめ、
そして、今回の移転についても、苦々しい思いと、詳細な説明が欲しい、と切望している人間にとって、これは侮辱であるとさえ思います。
このような格好で、著作権について、無断転載について論じる姿を、企業の公式なページで発表する。
時折冗談を交え、「では酒を…」と、飲酒しながらの話し合いさえも仄めかす。
そんな風に、私達が憤り泣き苦しんだ、無断転載と著作権について語って欲しくありません。
サービスの内容が子供向けだからといっても、限度があります。
著作権問題について、解決しようという姿勢をみせるのであれば、もう少しその姿勢が伝わる形での発表を望みます。



2スクラップ機能の問題性についての認識不足

CURURUメイキングストーリープロローグより引用)
田代氏『スクラップ機能、よく槍玉にあげられてたけど…。』
島村氏『はい、そうなんですけど、スクラップ機能って、
あくまで他の人のブログ記事を引用する、ってだけの機能ですよね。
著作権侵害記事がなければ、それが引用、転用されることもないわけで。
まず、著作権侵害記事自体が作られないようにすることが大事だと思うんです。』
(引用以上)

スクラップは引用ではありません。転載です。
引用は著作権法上認められた行為ですが、転載はそうではありません。
上でも引用を行っていますが、文化庁著作権テキスト(平成17年度)によれば、引用の条件は、

ア 既に公開されている著作物であること
イ 「公正な慣行」に合致すること
ウ 報道、批評、研究などのための「正当な範囲内」であること
エ 引用部分とそれ以外の部分の「主従関係」が明確であること
オ カギ括弧などにより「引用部分」が明確になっていること
カ 引用を行う「必然性」があること
キ 「出所の明示」が必要(コピー以外はその慣行があるとき)

であり、スクラップはこのうちエとオを明確に満たしていません。(イ、ウ、カも怪しい)
また、スクラップ記事の内容を、スクラップした側が自由に改変できることも、スクラップを「引用」にするには問題がある事実の一つです。
「引用は著作権法上問題ないから、スクラップは引用」としたいのでしょうか。
その上で、「著作権侵害記事自体が作られなければ問題はない」と、ユーザーに罪を被せるつもりでしょうか。
それではあまりに無責任ではないでしょうか。



3本当に「理解を深めてもらう活動」を行ったか?

CURURUメイキングストーリープロローグより引用)
島村氏『お客様一人一人に、著作権についての理解を深めていただくことが
何より大事だと考えたんです。』
田代氏『それで理解を深めてもらう活動をやってきたんだよね。
でも、なかなか難しいと。』
島村氏『はい。』
(引用以上)

本当にNAVERはこれまで、全力で「理解を深めてもらう活動」を行ってきたと言えるでしょうか。
ユーザー一人一人に、著作権意識や人としてのモラルが芽生えれば、当然著作権侵害はなくなるでしょうが、
これに対する「NAVERの全力」は、トップページの「著作権保護のお願い」と、「初心者ガイド」内「著作権を守ろう」のページ、
そして、記事投稿画面の警告画像等のみなのでしょうか。
もっと本気で取り組むのであれば、定期的なブログ内の巡回と、違反ブログへの警告、
そして、転載被害者への真摯な対応、ブログさんによる、著作権に関する質問など、いくらでもやることはあったはずです。



4匿名性は、問題が起こった真の理由か

CURURUメイキングストーリープロローグより引用)
吉原氏『NAVERブログは簡単、便利に気軽に使ってもらう、というのを
ポリシーにしていたじゃない?
それが、喜んで使ってもらえている一つの理由だったと思うけど、
これからもっとたくさんの人に安心して使ってもらうには、
もう少し違うアプローチが必要なのかもね。』
藤本氏『問題なのは、匿名性が高いってことじゃないかしら。
これはNAVERブログに限らないかもしれないけれど…。』
(引用以上)

匿名性があるというのは(タテマエとしては)、ネット全体に共通することです。
他の多くのサービスで、このような深刻な問題が起こる例が少ないのに対し、NAVERで起こったその理由は何か、
それを考えることこそが必要です。

同じように著作権侵害や無断転載が大きな問題となった例では、「ぱど」があります。
こちらとNAVERに共通するのは、「若年層の利用者が多い」という点です。
何故若年層の利用者が多いのか。それは、便利な機能が簡単に使えて、
難しい知識が必要ないからです。
また、サイト内容自体が、可愛らしいマスコットキャラクター、可愛らしいアバター画像、
と、子供向けとなっています。
実際ユーザーにも、小学生や中学生を多く見かけます。

その存在を無視して、ネットであればある意味当たり前でもある「匿名性」に話を進め、
NAVERが、自らが開発した「便利な機能」を温存し、「大勢の若年者ユーザー」を切り捨てないところに、
「自らを犠牲にしてまで著作権侵害をやめさせるつもりはない」という、NAVERの姿勢を見ることができると思います。



5このような言葉を例えに持ってくるべきか

CURURUメイキングストーリーブログとSNSとより引用)
田代氏『NAVERブログが順調だった理由って何だと思う?』
藤本氏『記事が見やすいとか。
写真が貼り付けやすくて、容量も無制限だし。』
佐藤氏『好きな音楽を無許可でかんたんにバンバン流せること!』
北澤氏『…それはやめて欲しい使い方です…(苦笑)』
吉原氏『それが問題だってのが、そもそもの出発点だもんねー。』
(引用以上)

NAVERブログの特徴、利点として、「音楽を無許可でかんたんにバンバン流せる」という発言をすること自体が間違っています。
それは利点ではありません。欠点です。反面教師にしてもほどがあります。
また、それを諫める発言が、「やめて欲しい使い方」では弱すぎます。「やってはいけない」と、強く言うべきです。
ユーザーにはソフトに当たりたいのも解りますが、転載をするユーザーの中には、「NAVERから警告がきたらやめます」と発言する方が大勢居ます。
そのNAVERが、このような発言をすることは、「無断転載ができるのは、普通のこと」だと、一時的にでもユーザーに示すことであり、
それを否定する言葉として、「やめてほしい」という、感情に訴える言葉では、
「できるだけやめたほうがいいのかもしれないけど…でも、やれるのはいいことだよね」と、
解釈してしまうユーザーが出る可能性もあります。
このような、多くのユーザーが見る場では表現には注意を払うべきです。



6オンラインとオフラインで同じ次元に生きているユーザーは山ほど居る

CURURUメイキングストーリーブログとSNSとより引用)
島村氏『匿名で参加するサービスではなく、その人本人として参加するサービスか。
そうすれば著作権侵害とか荒らしとか、無責任な行動って減るだろうし、
安心して使えるサービスにもなりそうですね!』
(引用以上)

ブログ上で、リアルの友達と交流をしているユーザーは山ほど居ます。
「明日学校でおぼえとけよ!」といったやりとりや、
「今日の学校ではこんなことがあったね」というやりとりがあるのを、実際に数多く確認しています。
そしてそういうユーザーだからといって、問題ブログを作っていないというわけではありません。
作者詐称をするユーザーは少なくなるでしょうが、著作権侵害は、利用者全体の意識を変えない限り、
ユーザーのオフラインでの姿をオンラインに引っ張り出してきても問題は解決しません。
なぜなら、多くのユーザーが、著作権侵害を悪いことではないと思っており、悪いことであっても、大した罪ではないと思っているからです。



7実名と出身校(場合によっては現在の通学校)は信用できるシステムで公開されるか

CURURUメイキングストーリー実名の問題より引用)
北澤氏『なら、サイト内で実際の友だち関係を築いた人を、
「信頼できる人」と認定して、その信頼できると認定された人しか
情報は見られない、というふうにしてみてはどうでしょう?』
佐藤氏『それいいかも!!
新しいサービスでは、友だち登録は「相互に認め合った場合」になるから…。』
藤本氏『『友だち登録がある=だれかがその人のことをきちんと認めている=信頼できる』
という図式ですね。』
吉原氏『これってSNSが招待制によって生んでいる信頼の仕組みとまさに同じじゃん。
いいかんじ!』
島村氏『入会しただけで、友だちがいない人は、
まだ信頼できる人かどうかは分からない、ってことで制限がかかるわけですね。
うん、うまくできてる。さすが北澤さん!』
(引用以上)

サービス内で名乗るハンドルネームを実名とし、それの他出身校などを外部に公開するにあたっての文章です。
出身校などは非公開設定が可能ですが、ハンドルネームだけは非公開にできない。
そのハンドルネームに実名を登録させようという際の問題点についての話し合いという形を取られています。

要するに、CURURUでは「友達登録」できるのは相互になった場合のみなので、
誰かと友達登録した人は誰かに信頼されている人、だから他ユーザーの情報を公開しても大丈夫、という、暴論のような理論です。
誰かが信頼しているから自分も信頼して情報を公開する。
これ、明らかにおかしいです。
見も知らない誰かが信頼しただけの人物を信頼して、実名や出身校を明かすなんてとんでもないことです。
ただでさえ、若年者が多いNAVERユーザーには、自分の個人情報がどれだけ大事なものであるかという認識が欠けているように思われます。
そこにさらにこのシステムが加われば、近い将来にトラブルを生むでしょう。

更に。
このサービスが、新たに出来上がる全く新しいサービスであるなら、
このシステムでの問題点はそれほど大きくはありません。
誰かを友達登録するとき、一人一人が考えるからです。この人に私の個人情報を与えて大丈夫なのかと。
しかし、CURURUはNAVERブログからの移行サービスです。
発表されている限りでは、現在友達登録で「相互」になっている人同士は、CURURUでも友達登録が引き継がれることになっています。
しかしNAVERでは、実名公開のリスクはありません。ですから、友達登録をされれば直ちに相手のブログも見ずに相互するユーザーも多くいました。
そのような状況で、CURURUのこのシステムへ移行しても問題はないのかということです。

おそらく、賢明な人は当分実名は公開しないでしょう。
これを読んだ若年層のユーザーのみが先走って実名と出身校を公開し、トラブルに発展しないかが非常に心配です。
とくに、中学生や小学生などは、学校名で即、住まう地域が解ってしまうので、なおさらのことです。
転載被害者が、加害者の居場所を知ることが出来るかも知れないということです。
加害者に抱く被害者の思いを考えるに、これはとても危険なことだと思われます。






以上、ただのあげあしとりのような内容に終始してしまいましたが、具体的な発表内容についての、細かいコメントは以上です。

このページを読んで、特に危機感を覚えるのが、この内容を鵜呑みにするユーザーがどのくらい出るのであろうかという問題点です。
中の人たちは、実名を公開して欲しいんだから、私はする。
あなたはどうして実名じゃないの?
と、今まであった「白T差別(※有料でアバターアイテムを買うことをしない、デフォルトアバターのままのユーザーを、それ以外のユーザーが差別すること。
「白Tのくせにうるさい」などと用いられる。」
のかわりに、「ハンドルネーム差別」が生まれるのではないかと、危惧されます。
実際にありそうな名前をユーザー名とすれば問題ないのですが。

ここで言われているユーザーは、「同窓生と昔について親しく語り合う」「アルバイトの経験がある」
「自分の個人情報を晒すことに対する問題についてきちんと把握している」、れっきとした大人であるような印象ですが、
これは全く実際のNAVER利用者の姿を反映していません。
NAVER利用者には、小中学生が多くいます。
同窓生を懐かしむ気持ちもまだあまり持ち得ませんし、アルバイトが出来るはずもありません。
個人情報の管理に関してはいわずもがなです。
大人ユーザーを呼び込みたいのか、「厨サイトだらけ」であることは秘しておきたいのかは解りませんが(両方かもしれませんが)、
どちらにせよ、大変な違和感を感じます。

とにかく全体として、ユーザー(特に、NAVERを厳しい視線で見つめていたユーザー)と、
悲痛な面もちで事態を見守っていた転載被害者を小馬鹿にしたような内容であるというのが、全体を通した感想です。
これまで厳しい批判を多方面から受け続けたサービスが新サービスに生まれ変わる際の、
サービス提供側からの説明としては、常軌を逸しています。

また、数カ所ある脱字も気になるところです。細かいことですが。





このページを見た上で、もう一度、NHN社に要求します。

・おのれのサービスの利用者について、今一度認識を確かにすること。
・おのれのサービスに存在する数々の問題点についての反省、改善をすること。
・真摯な姿勢で情報を公開すること。
・顧客の意見を反映したサービスを作ること。


以上です。

2005/05/22




(補足)
16日に公開された際は、
CURURUメイキングストーリープロローグ(16日)より引用)
藤本氏『もう著作権侵害のクレーム対応はコリゴリなんです。
酷い荒らし行為も後を絶たないし…心底つかれました。』
(引用以上)
であった藤本氏の発言が、
CURURUメイキングストーリープロローグ(18日)より引用)
藤本氏『著作権侵害記事や荒らし行為があまりに多くて・・・
このまま続けていく自信がなくなったんです。』
(引用以上)
と、変化しています。

おそらくクレームが相次いだために表現を変更となったのでしょう。
「クレーム処理が嫌だ」という内容から、「違反が多くて困る」と変更されています。

クレーム処理と言っても、NAVERがやっていたのはコピペでの返信と、事務処理のみです。
被害者に対して個別で謝罪を入れていたわけではありません。
人員が足りないならそれだけ雇えばいいことです。
クレームに対応するのは企業として当然のことです。

そして、変更された後の、「違反が多くて困る」は論外です。
規約をもうけたのはNAVERです。
それをユーザーに守らせることが出来ないので在れば、それは規約がおかしいかユーザーの管理が甘いのです。
小規模な範囲での規約逸脱であればしょうがないとも言えますが、
これだけの規模で起こっていることに対して、何の有効な処置もとれなかったのは怠慢であると考えます。

続けてゆく自信がないなら、やめればいいのです。
このページは企業としての正式な発表の場です。
友達にサイト運営の愚痴をこぼす個人的な日記ではありません。

仮想会話を進行させる為にこのような文章を入れざるを得なかったのかもしれませんが、
それなら会話形式にしなければよいのです。
改めてこの体裁には強い反発を感じます。


(補足以上)

2005/05/22

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